アトリのバードウォッチング情報

☆冬 鳥
Sponsored Links

まえがき

ここに記載している内容は、客観的情報と主観的情報を私自身の言葉で記したものです。

つまり、野鳥関連の複数の図鑑や専門書で勉強した内容とネットの情報およびバーダーさんとの情報交換で得た知識に、フィールドでの自分自身の実際の観察経験を織り交ぜてまとめたものです。

まだまだ勉強中のバーダーなので、内容に必ずしも責任が持てる訳でもありません。この点をあらかじめご了承下さい。

基本情報

●全長16cm ◎季節性:冬鳥 ☆雌雄異色

魅力について

私のフィールドでは、年に2~3回ほんの数羽を見るだけだったのですが、2017年の冬に30~40羽ほどの群れで冬枯れの木に群がって忙しなく何かを啄んでいるのに出会った時は、この程度の数でも観察者としては圧巻の風景でした。

2018年は100羽くらいの群れを見ました。

2021年~2022年にかけての冬は、山のフィールドでは100羽以上と思える群れに出合いましたが、いつもの市内の公園では見られませんでした。

体色としては、喉から胸あたりの橙色がチャームポイントでしょうか。

名前について

アトリは古の時代から大群をつくる鳥として知られていたことが分かっていて、語源的には「集まる鳥」を意味していたようです。

年によって変動が大きいようですが、何千羽、何万羽という大群になることもあると図鑑では紹介されています。

漢字表記は、美しい鳥を意味する「花鶏」が図鑑には掲載されていることが多いようですが、誤用ともいわれているそうです。

これとは別に、複数の漢字表記があるようですが、手持ちの図鑑に習ってあえて「花鶏」と記しておきます。


英名は、Brambling ですが、語源や意味は調べてみたのですが不明です。

分布と生育場所について

秋に、シベリア方面から日本海側の山形から富山あたりに渡来し、そこから全国各地に散らばるということが分かっています。

平地や山地の林、農耕地などに降りて採食します。

外見や生態の特徴について

頭部から背中、尾羽辺りまで黒色の部分があるので、喉から胸の橙色がいっそう目立ちます。

雌雄の違いは、アオジやホオジロと同じような傾向が見られ、特にオスの頭部はコントラストが強く色調も濃い、一方メスはその逆でチャームポイントの橙色も薄く見えます。

細かい違いは図鑑で確認していただくとして、これらの種は見た目の印象(オスはきつそうな顔つき、メスは優しいお顔)で雌雄の区別ができるので、全体的な雰囲気を見た方がよいと思います。

オスは春になると次第に頭部が黒みを増し、夏には真っ黒になるとのことですが、我々は旅立ちの頃にその片鱗を見られるだけです。

渡来したときと渡るときの両時期に観察機会があれば、その間にどの程度色調が変化するのか確認できるのですが…。


アトリの渡来数についてですが、上述したように、年によって変動が大きいことでも知られています。

冬から春先にかけて、数百、数千、数万羽ものアトリが群れを成して農耕地などに舞い降り、採食を終えるといっせいに飛び立つ姿は想像するだけでも見応えのある風景です。

ちなみに、大群観察は西日本で多く報告されているようなので、少々期待をしています。

鳴き声(囀りと地鳴き)について

2018年10月24日に数羽から10羽ほどが松の木で採食しているアトリをシーズン初めて観察しました。

その際に、2種類の鳴き声を聞き、「これがアトリの鳴き声か!」と実感できました。

力強く大きな声で「キョッキョッキョッキョッキョッキョッ」と鳴き、後半はフェイドアウトするような感じです。

もう1つは、「ビィーン」とか「ギュイーン」のような感じなのですが、言葉にするのが難しい声で濁っていました。

前者の方が、透明感があって美しいと感じました。

面白ポイント

アトリをレンズ越しに真正面から捉えたときは、横から見た姿とのギャップに少々驚きました。

あまりにも細面なのでとてもユーモラスに見えました。

ヤマセミも同様に細長い顔をしているのを知った時も、同様の印象を持ったのを思い出しました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました