R7のカスタム撮影モード(C1-C3)を活用してシャッターシステムの欠点を補う方法

☆カメラ

キヤノンのAPS-Cカメラ【R7】は大変評判が良いらしく、プロの野鳥写真家の中にも絶賛して使っている人もおられます。

しかしながら、メーカーがどう言おうと、プロがどう評価しようと、私の視点(使い方)からは【R7】のシャッターシステムには欠点があると言わざるをえません。(詳細は後述します。)

このカメラを約3ヶ月使ってきて、その欠点とどのように付き合っていったら良いのか、ようやくその方向性が見えてきました。

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私の野鳥撮影の対象は主に小鳥で、ほとんどが止まりもの

こういう条件で撮影していると、経験のある人はお分かりでしょうが、小鳥は暗いところにいることが多いです。

その結果、高感度撮影になりがちでなので、高感度ノイズをできるだけ抑えるためにシャッター速度は低速側を利用してISOが上がるのを防ごうとします。

ニコン機材を利用していた時は、常用のシャッター速度は1/125~1/160秒でした。(身体の一部を何かで支えることが可能な場合はさらに低速域を使うこともありました。)

もちろん、被写体ブレは覚悟の上です。

小鳥の動作はとても俊敏なので、少々の高速シャッター速度を用いても顔の動きなどに見られる被写体ブレは簡単には防げません。

さらには、呼吸をしているので、そして鳴き声を発する際にも、胸や腹部に被写体ブレが発生し解像感が低下することもよくあります。

これなども簡単には防げません。

それならば、1/125秒であっても、「連写」をすることで被写体ブレを起こしていないコマを狙えば良いという選択をしました。

振り子が左右で必ず一瞬停止するように、小鳥が顔を動かしても必ず一瞬止まることがあります。胸部や腹部も同様で、常に動いているということはありません。

中途半端にシャッター速度を上げてISOをいたずらに上げるよりは、「連写」でピントが合い上手く解像する可能性を高めるのが現実的であり、これが私の撮影スタイルです。

欠点(1):メカシャッターで1/200秒以下では手ブレする

詳細はこちら(↓)の記事にまとめていますが、ニコンのD500では普通に使えていたシャッター速度が手ブレして使えないことには本当に驚きました。

欠点(2):電子シャッターで歪みとコンニャク現象が発生する

発売当初から言われていたことですが、電子シャッターで高速で動くものを撮ると「歪み」が生じます。(R5などでは発生しにくいそうです)

飛び出しのシーンも時に撮ることがありますが、翼が変な形状に写ります。

カワセミの飛翔シーンの撮影では電子シャッターは使えないでしょう。

さらに、使い始めたときから私には理解できない現象が発生しています。

連写した画像を一枚ず表示させて見ると分かるのですが、画像全体が上下や斜めに少し押しつぶされたように写っている画像があります。

どうやら、動画でよく問題になる「コンニャク現象」と呼ばれているものらしいです。

理屈はよく分かりませんが、「歪み」と「コンニャク現象」が発生するのは間違いありません。

R7のシャッターシステムとうまく付き合う方法

私の常用シャッター速度がメカシャッターでは使えないと分かってから、電子シャッターを使い始め、上記の現象を経験し、どうしたものかと思案してたどり着いた結論が「カスタム撮影モード」の活用です。

R7の「カスタム撮影モード」の切り替えは直感的にできます。

「モードダイヤル」ボタンに「C1」「C2」「C3」として割り当てられているので、我々は好みの設定を登録しさえすればよいのです。

メニューボタンなどから呼び出して切り替えるというような作業を必要としないので、これは本当に助かります。(アナログ的な動作の方が迅速に操作できる場合もあります。)

カスタム撮影モード(C1)の主な登録内容 ★暗い条件での止まりもの狙い

  1. AF動作 ⇒ サーボ(SERVO)AF
  2. シャッター速度 ⇒ 1/125秒 ※1/200秒以下を使う前提での初期値
  3. シャッター方式 ⇒ 電子シャッター
  4. ドライブモード ⇒ 高速連続撮影 ※最高約15コマ/秒

カスタム撮影モード(C2)の主な登録内容 ★明るい条件での止まりもの狙い

  1. AF動作 ⇒ サーボ(SERVO)AF
  2. シャッター速度 ⇒ 1/250秒 ※1/250秒以上を使う前提での初期値
  3. シャッター方式 ⇒ メカシャッター
  4. ドライブモード ⇒ 高速連続撮影+ ※最高約15コマ/秒

カスタム撮影モード(C3)の主な登録内容 ★飛びものシーン狙い

  1. AF動作 ⇒ サーボ(SERVO)AF
  2. シャッター速度 ⇒ 1/2000秒 ※臨機応変に高速の範囲で切り替える
  3. シャッター方式 ⇒ メカシャッター
  4. ドライブモード ⇒ 高速連続撮影+ ※最高約15コマ/秒

M=マニュアルモードの設定内容

上記のように設定したことで、M(マニュアルモード)を「ワンショットAF」用として使うことにしました。山野草などの撮影にも都合がよいです。

  1. AF動作 ⇒ ワンショット(ONE SHOT)AF
  2. シャッター速度 ⇒ 1/125秒
  3. シャッター方式 ⇒ 電子シャッター
  4. ドライブモード ⇒ 高速連続撮影 ※最高約15コマ/秒

風景を撮るならドライブモードは「一枚撮影」に設定しますが、私はこのカメラでは風景は撮る予定はないのと、ほとんど動かない鳥をワンショットAFで撮ることを想定して「高速連続撮影」にしています。

あとがき

小鳥の撮影では、小鳥を目の前にした現場でカメラの「メニュー」を呼び出して各種項目を設定変更などをしていると逃げられたり、移動先を目で追えなかったりして撮影チャンスを失います。

いかに、単純な動作で設定変更ができるかが肝心だと思います。

上述の「カスタム撮影モード」に関しては、登録をしたばかりなのでこれからこの設定で使っているうちに変更もあるかもしれませんが、方向性としては間違っていなくて、これが効率がよく速写率も高まるだろうと考えます。

まだこのカメラの使用期間も短いので、AFの確率を高めるために細かな設定を追い込むというようなレベルには至っていません。

したがって、他の項目の設定に関しては野鳥の撮影を目的とした標準的な設定になっているだろうと思います。

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