ゴジュウカラのバードウォッチング情報

★『鳥』|Birds
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まえがき

ここに記載している内容は、客観的情報と主観的情報を私自身の言葉で記したものです。

つまり、野鳥関連の複数の図鑑や専門書で勉強した内容とネットの情報およびバーダーさんとの情報交換で得た知識に、フィールドでの自分自身の実際の観察経験を織り交ぜてまとめたものです。

まだまだ勉強中のバーダーなので、内容に必ずしも責任が持てる訳でもありません。この点をあらかじめご了承下さい。

基本情報

●全長14cm ◎季節性:留鳥 ☆雌雄同色

魅力について

観察対象としてとても面白い存在です。

後述する、木に垂直に止まり頭を下にしたままで幹を回り込むように降りていき、別の木に飛び移ってはまた同じような行動をとるその姿が見ていて飽きません。

この習性に付け加えるなら、海老反り気味のポーズや青灰色の体色も他に類を見ない魅力があります。

名前について

シジュウカラに似ているけれども少し違う鳥という意味で名付けたようです。

また、体上面の特徴的な体色を人の白髪に見立て、40歳よりも上でなければならないので50代をイメージしたのが由来とする説もあります。

漢字表記は「五十雀」です。


英名は、Eurasian Nuthatch です。ユーラシアのゴジュウカラが直訳です。

nuthatchが「ゴジュウカラ」を意味します。語源は現代英語にはないようなので詳しいことは分かりませんが、木の実(nut)と関係ありそうです。

分布と生育場所について

九州以北の低山から山地の主に落葉広葉樹林を好んで生息します。

冬季は、平野部の雑木林などでも観察できる可能性があります。


日々の探鳥フィールドにしている公園で、2018年10月29日に初めて観察できました。その後も、2019年、2021年も観察できました。

「平野部の雑木林」には該当しますが、山からは離れているので、この公園に本種を含めてコガラ、ヒガラなど普段は山に生息する小鳥が秋冬に移動してくるのは珍しいと思います。

外見の特徴について

雌雄でほとんど同色です。

体上面は特徴的な美しい青灰色です。

顔には嘴から側頭部まで続く長くて黒い過眼線があり、これがアングルによってはかなり迫力のある鋭い表情に見えさせます。

体下面は、喉から腹までは白く、脇が淡い赤褐色(レンガ色)です。下尾筒も赤褐色です。

オスとメスは事実上”雌雄同色”ですが、脇の色と下尾筒の色がオスの方が濃いそうです。(本種の観察経験は少ないのでよく分かりませんが、どの程度の違いなのでしょうか。)


また、ゴジュウカラによく見られるポーズも独特です。

上にそり気味の上嘴の先から背中から腰、そして尾羽までが一直線あるいは軽く~強く弓反りになることが多いのです。

生態の特徴について

木の幹に垂直にとまり、上から下に向かって小走りで、時に幹の裏側に回り込んだりしながら降りる習性があります。(もちろん、上向きに登ることもできます。)

実は、これは他の鳥にはできない芸当で、日本ではゴジュウカラだけの専売特許だそうです。
(キツツキ類やキバシリは幹に垂直に止まることはできますが、体を逆さまにして降りることはできません)。

食性は雑食で、昆虫類、節足動物、果実、種子などを食べます。夏季は昆虫類、冬季は種子等を主に食べるようです。

樹皮の隙間にいる小さな虫を探したり、逆に樹皮の隙間に食物を蓄えることもあります。

鳴き声(囀りと地鳴き)について

芽吹き始めた森で「フィーフィーフィー」と聞こえてきたら、それはゴジュウカラです。

森の春告げ鳥とも言えるでしょう。

囀る速さはゆっくりだったり速いテンポだったり一様ではありません。


「ピョッピョッ」などの地鳴きも速さに変化があるようです。

面白ポイント

外見的にも生態的にも上述したように興味深い点がありますが、人をあまり怖がらない点も特筆すべきでしょう。

上の「外見の特徴」のところの写真は、森の中の小径を歩いている時に突然目の前の石の上にやって来て止まったところです。(近すぎてレンズの近接合焦点外だったので、撮影に手間取ってしまい良いショットが撮れませんでした。)

標高1000mほどの山の中ですから、決して人馴れするような環境ではありませんので、これにはとても驚きました。

しかも、すぐには逃げようともせず、しばらく観察させてくれました。

後から、図鑑などで調べてみると、人を怖がらないと書かれていました。

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