まえがき
ここに記載している内容は、客観的情報と主観的情報を私自身の言葉で記したものです。
つまり、野鳥関連の複数の図鑑や専門書で勉強した内容とネットの情報およびバーダーさんとの情報交換で得た知識に、フィールドでの自分自身の実際の観察経験を織り交ぜてまとめたものです。
まだまだ勉強中のバーダーなので、内容に必ずしも責任が持てる訳でもありません。この点をあらかじめご了承下さい。
基本情報
●全長33cm ◎季節性:留鳥 ☆雌雄同色
魅力について
翼にある青と白と黒の細かな筋状の模様がとても美しいです。特に、地面などから飛び上がる際に目に入ってくる青色の美しさに感動します。
◎名前について
漢字表記は、懸巣です。漢字から推測できるように「樹上に巣を懸けるように作るから」という説が一般的なようですが、他にも漢字表記も含めて諸説あるようです。
英名は、Jay です。「ジェー/ジェイ」という鳴き声をそのまま鳥名にしただけなのでとても短い名前です。
面白いネーミングの仕方ですね。
欧米では、”やかましいほどおしゃべりな鳥”として認識されているようで、そこから「おしゃべりな人」という意味もあります。
分布と生育場所について
屋久島以北に留鳥として生息しています。
年間を通して同じ地域で過ごしますが、傾向としては、夏季は少し標高の高い場所で繁殖し、冬季は平地の雑木林や里山など暖かいところに移動するようです。
私の山のフィールドでは、標高1000mほどのところで出会うことができます。
一方、日々のフィールドにしている広い雑木林がある公園では今のところ鳴き声すら聞いたことがありません。
◎外見や生態の特徴について
キジバトくらいの大きさですが、全体的に精悍でスマートな様子です。
額から頭にかけて白く黒い縦斑があります。目の周囲や頬は黒いので、白い虹彩が目立ちます。
一番の特徴は、翼にある小紋模様の白と黒と青色の橫縞です。特に飛翔時にとても美しいです。
雑食性で、木の実から昆虫類、他の鳥の卵やヒナを狙うこともあります。
好物はドングリと言われていて、地中に埋めて蓄える習性があるようです。
しかし、隠した場所を忘れることもよくあり、そのおかげでドングリが発芽して育つことにもなるのです。
警戒心が強いですが、地上に降りて採食することもあるので、その時が一番観察しやすいです。
個人的な観察経験としては、ヤマガラやコサメビタキの繁殖・子育て期に、カケスが執拗にヤマガラの巣があると思われる付近に姿を現したり、コサメビタキの巣を狙ったりするのを見たことあります。
コサメビタキが何度かスクランブル発進して追い払うのを見た時は、小さい身体でカケスに立ち向かう姿が感動的でした。
◎鳴き声(囀りと地鳴き)について
”鳴きまね上手な鳥”として知られていますが、他の鳥や動物の鳴き声を本物そっくりにまねることができるほど巧みだそうです。
どれだけ鳴きまねしても最後には「ジェーイ」としゃがれたカケス本来の声をだします。
私たちは、この最後の一鳴きで、ようやくカケスだと分かり騙されたと気が付くのです。
◎面白ポイント
上述の鳴きまねやドングリを隠す習性は興味深いポイントでしょう。
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